みんなで避難所運営ゲーム! 防災・減災のまちづくりは市民の手で

自然災害が頻発する中、各地の町会・自治会などでは、様々な防災訓練が実施されています。災害を想定した訓練は重要ですが、なかには「この訓練で、本当に災害時に役立つだろうか?」と思うこともあるのではないでしょうか?

 

「いざ」に備える! 子ども若者、多様な市民の参加で描く避難所運営

 

そこでこで私たちは、簡単に取り組めてかつ有効な訓練の一つとして避難所運営ゲームHUG※を提案します。

HUGは訓練参加者が避難所運営役となり、避難所に集まって来る様々な人や出来事に対して、逐一対応を判断していくゲームで、一種の図上訓練です。「避難所に来る様々な人や出来事」はカードに記載されており、カードの大きさがその避難者が必要とするスペースを表しています。例えば赤ちゃんのいる家族、要介護者がいる家族、ペット同行避難の方等々、カードを次々読み上げて、様々な事情を抱えた人たちが次々に避難所にやってくることをイメージし、素早く判断をして避難者を適切な場所に誘導したり、部屋割りをしていくのです。仮設トイレの位置や炊き出しの場所も決めなければいけません。

避難所運営ゲームHUGで使用するカード類。※HUG・避難所・運営・ゲームをローマ字表記したときの頭文字をとって名付けられた、静岡市が開発した図上訓練ゲーム

あくまで図上訓練であり、このゲームに参加したからといってすぐに避難所の開設や運営がスムーズにできるわけではありません。しかし、少なくとも災害時の避難所では様々な判断を矢継ぎ早に迫られるという疑似体験ができます。判断の責任者を子どもたちや若者たちに任せることもゲームなら可能です。子どもたちの柔軟な発想による判断におとなたちが学ぶことも多いのではないでしょうか。また、過去の災害避難所を経験された方のお話を聞く機会もあると思いますが、このゲームに参加したことがあれば、経験者のお話への理解も深まるはずです。

HUGのようなゲーム形式の訓練に子ども若者も含めて多くの市民が気軽に参加し、日頃から避難所運営について具体的な想定をすることが地域の防災・減災の力を高め、行政への有効な提案にもつながると、私たちは考えます。                                <いながき孝子>

 

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私たちはこれまで、数々の大災害に見舞われてきたが、史上に残る大地震災害の一つとして記憶されているのが関東大震災(1923年9月1日)である。この震災を忘れず語り継ぎ、災害に対する備えを行おうと、1960年に制定されたのが「防災の日」。9月1日に続く1週間を防災週間とし、様々に訓練等が起こんばわれることになる。一方で忘れてならないのが、関東大震災超山人虐殺事件ではないだろÝか。大地震 によって生じた混乱の中で、官憲や民間の自警団などによ
り多数の朝鮮人および朝鮮人と誤認された人々が忙殺・殺害された事件が多発した、闇の歴史に、私たちはきちんと目を向けたいと思う。写真は、市民の力とちいコミュニティの力で、防災・減災のまちづくりを! と訴えるいながき孝子と生活者ネットワークのメバーら